英貿易の6割に混乱、半分で高率関税 合意なきEU離脱

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 英国際貿易省などは14日までに、同国が欧州連合(EU)から合意なしに離脱した場合、最大で自国の貿易分野の6割で混乱が生じると報告した。EUの広大な市場への進出で優遇される立場を失えば、英貿易分野の約半分で高率の関税が課され、コスト増などを被る。EUやその貿易パートナー国と現在結んでいる付随的な協定からも締め出されることになる。この追加協定は約70カ国を網羅し、英国の貿易全体では13%の比率を占める。英政府は離脱前にこれら協定の類似版の確保を最大限に図っているが、実現したのは4協定のみ。この緩慢な状態が続けば、英国の貿易額のうち最大で1兆米ドル(約111兆円)分で新たな貿易障壁に直面しかねない。EUからの離脱期限は今年3月29日。英政府はEUと離脱協定案にいったん合意したが英国の与野党が一部内容に反発し、議会としての総意がまだ得られないでいる。混乱必至の状態で離脱した場合、英国は世界貿易機関が定める貿易関税に従うことになる。ただ、関税率は現在より高めとなる。英国が他国との貿易協定に活路を求めても、世界最大の統一市場としてのEUの一員ではなく単独国家として交渉に臨むため厳しい条件を突き付けられる可能性がある。日本や韓国は既に、将来的な貿易交渉で英国に譲歩を求めることを示唆。英サセックス大学で経済学を教える貿易の専門家は、特に日本の企業はEU圏との自由な貿易を確保出来るとの前提で英国に拠点を築いたとの立場をにじませていると指摘。この恩恵がなければ英国側に一定の償いを促すことを示唆していると述べた。

エアバス、A380機の製造中止を発表

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 欧州エアバスは14日、総2階建ての巨大旅客機「A380」の顧客への引き渡しを2021年に終了させるとの方針を明らかにした。アラブ首長国連邦(UAE)を拠点にする大手「エミレーツ航空」による同機発注の削減を受けた発表ともなっている。エアバスのトム・エンダース最高経営責任者(CEO)は声明で「未処理となっている受注件数は実質的になく、生産を維持させる根拠がない」と指摘。他の航空会社に近年、売り込みを図ったものの成果が得られなかったことを明かした。A380は世界最大の旅客機で、初飛行は14年前。航空会社は主要な航空輸送拠点を結ぶ特大の旅客機が必要と想定し製造に踏み切ったが、需要が思うほど伸びていなかった。これまで顧客に納入したのは234機。市場への投入時に見込んだ1200機の需要にははるかに届かなかった。各航空会社は主要な航空輸送拠点を連結させる必要性を減らすより軽量でより燃費効率の良い旅客機導入を重視し始め、A380離れを加速させていた。

仏ルノー、ゴーン前会長に「退職金」支払わず

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 フランスの自動車大手ルノーは13日、会長兼CEO(最高経営責任者)職を退いたカルロス・ゴーン被告が退任に伴って受け取る予定だった3000万ユーロ(約38億円)相当の繰延給与や手当について支払わないことに決めたと明らかにした。ゴーン被告は昨年、私的な投資で生じた損失を日産自動車に付け替えるなどしたとして日本で逮捕、起訴された。今年1月にはルノーの会長兼CEOを退任していた。ルノーによれば、退任後2年間はライバル企業に転職しないという非競争条項に基づいた補償金も支払わない。ルノーの株式約45万株(約31億円相当)を受け取ることになっていたがこれも支給しないという。ゴーン被告には2010年から18年にかけて報酬を過少に記載していたとの容疑も出ている。日産自動車は12日、決算を発表し、過少記載したとされる92億円を計上した。

豪クイーンズランド州で洪水、推計50万頭の牛が死亡 畜産農家に打撃

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 オーストラリア北東部クイーンズランド州を襲った記録的な洪水により、州内の畜産農家で飼育されていた牛が大量に死んだとみられ、深刻な打撃が懸念されている。現地のCNN系列局が当局の話として伝えたところによると、州北部では先月末から続いた豪雨で50万頭近い牛が死んだと推定され、損害額は3億豪ドル(約236億円)に上るとみられる。同州では過去7年間、干ばつが続いていた。農家が数年ぶりの本格的な雨に喜んだのもつかの間、その雨が未曽有の洪水と被害をもたらすことになった。牛の死骸は雨が上がった後、記録的な猛暑にさらされている。焼却するか埋めるかの処分をしなければ、衛生上の問題が起きるとの指摘もある。牛肉生産はオーストラリアの主要産業の一つ。クイーンズランド州の畜産業を代表するロビー団体「アグフォース・クイーンズランド」のマイケル・ゲリン最高経営責任者(CEO)は、今回の洪水を「人道危機」「前例のない大規模災害」と呼び、牛肉産業の復興までには数十年かかるとの見方を示す。洪水で道路が寸断され、生き残った牛も多くが孤立している。当局は上空から飼料を投下しているが、広大な被災地の全体には行き渡らない可能性がある。被災した畜産農家には州政府から緊急支援金が支給されるとはいえ、経営再建への道のりは険しい。飼育していた牛の約半数を失う見通しだという農家の女性は、CNN系列局とのインタビューで「オーストラリアの主要産業が崩壊の危機にある」と訴えた。

ルフトハンザ航空、搭乗しなかった乗客を提訴

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 ドイツのルフトハンザ航空が、乗継便に搭乗しなかった乗客に損害賠償を求めて提訴している。問題とされているのは、格安航空券を購入した乗客が最終目的地まで行かず、経由地で降りる「Hidden City(隠れ都市)」というやり方だ。例えばニューヨークからサンフランシスコへ行きたい乗客が、運賃の安いニューヨーク発サンフランシスコ経由タホ湖行きの航空券を予約して、タホ湖へ行く便には乗り継がずにサンフランシスコで降りてしまうといったやり方がHidden Cityと呼ばれる。ルフトハンザ航空に訴えられた男性乗客は、ノルウェーのオスロからドイツのフランクフルトを経由して米シアトルへ向かう往復航空券を予約。行きは全便に搭乗したものの、帰りはフランクフルトからオスロへ向かう便に搭乗せず、別に予約したフランクフルト発ベルリン行きのルフトハンザ便に搭乗していた。ルフトハンザ航空は、このやり方が利用規約に違反するとして、男性に対し2112ユーロ(約26万円)の損害賠償を請求。ベルリン地方裁判所は昨年12月、同社の訴えを退けたが、ルフトハンザ航空がこれを不服として提訴した。「Hidden City」を巡っては、2014年に米ユナイテッド航空と旅行会社のオービッツが、このやり方に関する情報サイトを運営していた22歳の男性を提訴した。しかしイリノイ州東部地区裁判所は2015年、男性が同市を拠点としていないことから同裁判所の管轄には入らないとして、訴えを退けている。

旅客機操縦士を離陸直前に逮捕、酔った状態で乗務か 英

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 イングランドのマンチェスター都市圏警察は9日までに、米大手のアメリカン航空の男性操縦士(62)が酩酊(めいてい)状態で乗務を試みた疑いがあるとして同市の空港で逮捕したことを明らかにした。乗務予定だった米フィラデルフィア行きのAA735便が現地時間7日午前11時5分に離陸する数分前に拘束した。英PA通信によると、逮捕を受け、同便は欠航となった。同航空は声明で拘束の事実を確認し、安全運航は最優先の課題とし影響を受けた利用客らに謝罪した。同便の乗客には代替便での座席を確保する便宜を図ったとした。航空操縦士のアルコール摂取に関しては車の運転手より厳しい規制がある。体内血液の100ミリリットルでアルコール濃度は20ミリグラムが上限となっている。ただ、最近は操縦士によるアルコール制限規定の違反行為が目立ち、昨年11月にはロンドンのヒースロー国際空港で逮捕された日本航空の日本人操縦士が禁錮10カ月の判決を受けた。10月下旬には日本の全日本空輸の操縦士が深酒が原因の体調不良を起こし、国内線5便が遅れる不祥事もあった。同年6月には乗務前の英国航空大手ブリティッシュ・エアウェイズのベテラン操縦士に規定を大幅に超える飲酒が判明し、禁錮8カ月の判決を受けた。ロンドンのガトウィック空港からモーリシャス行きの便に勤務する前の摘発だった。

ベルサイユ宮殿の豪華挙式、ゴーン被告のためルノーが負担か

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 フランスの自動車大手ルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)だったカルロス・ゴーン被告(64)が、ルノーのベルサイユ宮殿修復支援事業を私的に利用して、豪華挙式を行っていた疑いが浮上した。ルノーは声明を発表し、ベルサイユ宮殿との契約に関する調査を進めており、これまでの調査結果についてフランスの検察に通報することを決めたと説明。「コンプライアンス監査の一環として、2018年11月23日、ベルサイユ宮殿と交わしたスポンサーシップ契約の下で、5万ユーロ(約620万円)がゴーン氏の個人的な利益のために割り当てられていたことが判明した」としている。捜査に詳しい関係者によると、個人的な利益とは、ゴーン被告が2016年10月にベルサイユ宮殿内で行った結婚式に関係している。日産自動車のトップだったゴーン被告は特別背任などの罪で東京地検特捜部に起訴され、昨年11月の逮捕以来2カ月以上にわたって拘置されている。ルノーの発表について、ゴーン被告側はコメントを避けた。ベルサイユ宮殿の広報によると、ルノーは2016年6月、ベルサイユ宮殿の修復を支援するため約230万ユーロを提供する契約を結んだ。フランスの法律に基づき、ルノーは最大で支援金額の25%に相当する利益を受け取ることができる。ルノーは2016年10月8日、同宮殿内の大トリアノン宮殿で夕食会を開いていた。広報によれば、大トリアノン宮殿の使用料はおよそ5万ユーロに相当する。ゴーン被告の挙式は、この日に大トリアノン宮殿で行われていた。その様子について芸能誌は、「国王と王妃」の結婚式のようだったと伝えている。

自動運転車、2021年までに公道走行実現へ 英政府発表

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 英政府は6日、2021年までに自動運転車が英国内の公道で全面的に利用できるようになるとの見通しを発表した。英政府は、自動運転車の実験を促進させる計画を発表しており、新技術によって実現に1歩近付いた。英運輸省は、「2021年までに完全な自動運転車が英国の公道を走行できるようにするという公約は、実現の途上にある」とする声明を発表した。自動運転車の安全性をテストするための実施基準を強化する計画も発表された。新規定では、自動運転車の実験を行う者に対し、安全情報や性能報告書の開示、リスク評価の実施を義務付ける。関連機関や緊急サービスにも告知する必要がある。運輸省は今回の発表について、つながるクルマや自動運転車の市場を大きく押し上げる効果があると位置付け、市場規模は2035年までに推定520億ポンド(約7兆3900億円)になるとの見通しを示した。ただし、近いうちに英国の公道で自動運転車が一般的になるという見通しには疑問を投げかける声もある。コンサルタント会社PAコンサルティングの専門家、チャーリー・ヘンダーソン氏は「自動運転車の公道走行には6~7つの要素があり、技術はその1つにすぎない」と指摘する。同氏は法令や交通取り締まり、保険などの要素に加え、最も大切な要素として歩行者や自転車などの道路使用者を挙げる。自動運転車を極度に安全な設計にすることも可能だが、その場合、「ものすごい低速」になり、渋滞や事故を引き起こす可能性もあると同氏は述べ、「これは単なる自動運転車だけでなく、人との関わりの問題であり、あらゆる行動の変化について徹底的に考える必要がある」と話している。

欧州委、独仏企業の鉄道事業統合認めず

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 欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会は6日、ドイツのシーメンスとフランスのアルストム両社の鉄道事業部門の統合案を承認しないと発表した。乗客の安全確保に必要な信号システムや次世代の超高速鉄道開発のコスト増をもたらすなど競争原理を損ねる恐れがあるとの理由を示した。欧州委のマルグレーテ・ベステアー競争政策担当委員は両社は競争上の深刻な懸念に対応していないと指摘した。統合計画は2017年9月に発表された。欧州航空機製造大手のエアバスを見本にした鉄道事業版を狙ったもので、鉄道車両の世界最大手である「中国中車」に対抗する意味合いもあった。独仏両政府も世界規模で競争出来る資本力を持つ新たな欧州の王者創出につながるとして支持していた。シーメンスは欧州委の今回の判断について、地域的な利用者の利益保護は中国や米国、他の諸国と同一の土俵に立つことが出来ないことを意味しないと主張。アルストムも声明で遺憾の意を表明したものの法的な対抗措置を講じる考えはないと述べた。両企業の鉄道事業が統合された場合の年間の売上高合計は150億ユーロ以上。ただ、中国中車が17年に報告した収入の半分をわずかに超える水準となっている。欧州委の統合の不承認については欧州のための悪しき判断とか、世界の市場を想定していない産業政策などの批判も出ている。一方で、中国中車は欧州で契約を受注しておらず目立つ脅威にはなっていないとの反論もある。

米中貿易戦争、欧州や日本を利する可能性 UNCTAD報告書

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 米中の貿易戦争は企業のグローバル展開に大きな打撃を与える一方で、もし対立が長引けば、欧州とメキシコ、日本、カナダの企業は輸出注文を大幅に増やすことができるかもしれない――。国連貿易開発会議(UNCTAD)がこのほどまとめた調査報告でそう指摘した。報告書では、米中が互いに科している関税のために、「米中の二国間貿易は減少し、他国からの貿易に取って代わられるだろう」と予想。米国でも中国でも、関税は国内企業を助ける役にはほとんど立たないと述べ、たとえ他国の貿易に恩恵をもたらすことがあったとしても、世界的な悪影響を及ぼす恐れがあると指摘した。昨年7月以来、新しい関税の対象になった米中の貿易額3000億ドル(約33兆円)のうち、2500億ドルは他国へ移る公算が大きいとUNCTADは推計する。最も大きな恩恵を受けるのは、国際競争力を高めている欧州連合(EU)で、輸出額は約700億ドル増える見通し。メキシコ、日本、カナダも200億ドル以上増えると予想している。「二国間関税は国際競争力を変化させ、直接的な影響を受けない国の企業に恩恵をもたらす」と報告書は指摘する。一方で、貿易戦争のあおりで中国の景気は減速し、世界中の株式市場で株価の乱高下を招いた。関税戦争がこのまま続けば、世界のサプライチェーンが混乱して「いまだ脆弱(ぜいじゃく)な世界経済」を一層悪化させ、商品相場や金融市場を混乱に陥れると報告書は警告。米中の対立に加わって独自の関税を科す国が増えれば、「貿易摩擦は通貨戦争に発展しかねない」と警鐘を鳴らしている。