建築家、藤本壮介が提案するシチズンの新感覚ラグジュアリーウオッチ

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【6月20日 MODE PRESS】シチズン(CITIZEN)のレディスウオッチブランド「CITIZEN L(シチズン エル)」の新作「Ambiluna(アンビリュナ)」の発表会では、300本のカラーの花が会場を彩っていた。淡い光の溢れるエレガントな会場演出に、訪れたゲストは次々と感嘆の声を上げる。それもそのはず、ウオッチと会場のデザインアドバイザーを務めたのは世界から注目される建築家、藤本壮介(Sou Fujimoto)なのだ。

 今回発表されたのは、エシカルな「エコ・ドライブ」というシチズン独自の光発電技術を駆使した新感覚ラグジュアリーウオッチ。わずかな光も電気に変えて稼働することができるこのシステムは、定期的に電池を交換する必要がない。「CITIZEN L Ambiluna」はそんなハイテクを装備しつつも、ジュエリーのようなデザイン性を両立させ、都会派の女性にぴったりのアイテムに仕上がっている。

建築家、藤本壮介が提案するシチズンの新感覚ラグジュアリーウオッチ

藤本壮介が会場演出を手がけたプレスプレゼンテーション(2016年6月15日撮影)。(c)MODE PRESS/Yoko Akiyoshi

■朝霧に包まれた朧月のように

「House N」など数々の代表作を持つ藤本だが、腕時計のデザインを手がけるのは今回が初めて。「時計のデザインを建築家に依頼するっていうのはあまり聞いたことがなかった。でも難しそうだけれどおもしろそうだな、と思いすぐに快諾した」と藤本は笑顔で語る。

「Ambiluna」はAmbient(光や風があふれる環境)とAmbiguity(曖昧さ)といった言葉の接頭語であるAmbi-にLuna(月)を組み合わせた造語。「月明かり」をテーマにしたというコレクションは何といっても、薄く透けた文字板が大きな特徴だ。半透明の光の中でかすかな予感のように動く針は、ポエティックで美しい。このサファイアガラスの文字板は、幾度も試作を繰り返して完成したもの。時計は本来インデックス(文字板の数字)の見やすさあってのものだが「僕はあまりそこを意識していなくて。でも提案したときに『まず時計は視認性が重要だから』と当然言われて『あ、そうだったのか!』と(笑)」。今まで時計の精密さや明瞭さといった部分を大事にしてきたシチズン側も「藤本さんとのコラボレーションは目からうろこの連続だった」と当時を振り返る。

建築家、藤本壮介が提案するシチズンの新感覚ラグジュアリーウオッチ

「CITIZEN L Ambiluna」を自ら装着する藤本壮介(2016年6月15日撮影)。(c)MODE PRESS/Yoko Akiyoshi

■「揺らぎ」を時計の中に取り入れる

 このウオッチは、機械化された時間とともに「目に見えない時間」の概念をも表現している。なるべく本質を問い直すようなやり方をしたかったという藤本はまず「時間ってそもそもどういうものだっけ?」ということを考えたという。さらにエコ・ドライブという光で動く仕組みを通して「光と時間の関係」を掘り下げ、その中で「揺らぎ」というテーマを見つけた。「光のゆらめきのような、はっきり見えないけど感じられる流れみたいなものが、1つの時間の本質なんじゃないかと思った。時計という精密なものと、いい意味で揺らぎを持ったもの。その2つが組み合わさると面白いものになるんじゃないかと」

建築家、藤本壮介が提案するシチズンの新感覚ラグジュアリーウオッチ

「CITIZEN L Ambiluna」限定モデル EG7000-01A 180,000円(税抜)(世界限定1,000セット。オリジナル西陣テキスタイルバングル/クラッチバッグ付き。2016年9月発売)(c)CITIZEN

■モダンなジャパネスクを融合

 藤本はぼんやりとした朧月や障子の光などに日本的な感覚を見出した。ブランドアドバイザーの生駒芳子(Yoshiko Ikoma)がそのコンセプトをさらに押し広げ、「だったら日本の伝統とうまく合うんじゃないの?」と提案したのが西陣織や漆玉など伝統工芸とのコラボレーションだったという。「西陣織はいろんなパターンがあるけれど金属の箔を織り込むと、光が立体的に織り込まれているような感じがして、最初にサンプルを見たときにびっくりした。漆もまるでそこに光がたまっているかのような、単にキラキラしているだけじゃない奥深さがある。時間の揺らぎと、日本的な控えめな光みたいなものがうまくつながった気がした」と藤本は語る。

建築家、藤本壮介が提案するシチズンの新感覚ラグジュアリーウオッチ

漆玉のオーナメントとダイヤモンドをあしらった「CITIZEN L Ambiluna」 左からEW5496-52W、EW5491-56A、EW5495-55P 各67,000円(すべて税抜。2016年9月発売)(c)CITIZEN

■この時計は針が消える瞬間がある

 多機能のデジタル製品が主流になっている時代だが、このウオッチには無駄がそぎ落とされており、従来の時計とも違う使い方が提案されている。「時間って単に情報として確認するだけのものじゃないんじゃないかな」と藤本は説明する。「この時計は見る角度によって針がふっと消えちゃう瞬間がある。だから時間を確認するだけじゃなくて、時間の持っている豊かさに触れることができるような、そういうものになるといいな」

 自然のうつろいや、かすかな存在の豊かさなどを表現した「Ambiluna」。神秘的なこのクリエーションは身につける女性たちに新たな時の感じ方を体験させてくれるに違いない。(c)MODE PRESS

■お問合せ先
シチズンお客様時計相談室/0120-78-4807