エア・インディアの民営化に暗雲、応札希望者現れず

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 インド民間航空省は3日までに、民営化を計画する国営航空「エア・インディア」の同社株売却の入札期限日が過ぎ、参加希望が1件もなかったことを明らかにした。インド政府は昨年、同航空の民営化事業を今年の経済政策の最大の目玉の1つとし、同社株の76%を売却する方針を示していた。赤字経営が長年続くエア・インディアへの公的資金投入の削減も狙っていた。延期措置が講じられてもいた応札期限は先月31日だった。応札希望がゼロとなった事態を受け、同航空の民営化の展望は極めて不透明となった。エア・インディアは累積赤字や格安航空との厳しい競争に直面しているが、航空市場での存在感は大きく、2026年までに世界3位の事業規模に成長するとの予測もある。同社はインドの航空会社による国際輸送実績で約17%の比率を占める。昨年の会計年度で輸送した乗客数は約1900万人だった。応札希望者が出現しなかったのは70億米ドル(約7630億円)以上とされる同社の債務が主因とみられる。政府は債務のうち新たな経営者が50億ドル肩代わりすることを期待していた。航空業界のコンサルタント企業「アジア太平洋航空センター(CAPA)」によると、同社の赤字は今後2年間でさらに20億ドル上積みされる見通し。エア・インディアの株売却の条件が応札希望が皆無だった要因ともされている。同国の格安航空「インディゴ」は条件にはなかった国際線運航のみの権利取得を希望。また、外国の応札希望者は、外国企業によるインドの航空会社株の49%以上の獲得を禁止されている規定があるため地元で事業提携の相手を探す手間も強いられている。