太平洋諸国への中国の援助額、豪州を抜く可能性 懐疑的な見方も

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 オーストラリアの外交政策シンクタンク、ローウィー研究所は10日までに、中国が太平洋諸国への援助額でオーストラリアを追い抜く可能性があるとの調査結果を発表した。ただ、中国が援助の約束を実行に移すかどうかについては懐疑的な見方も示している。ローウィー研究所の新プロジェクトによれば、中国は2011年以降、太平洋諸国に対して58億8000万ドル(約6500億円)相当の援助を約束してきた。ただ、オーストラリアが約束した援助額は67億2000万ドルで、これには届かない。オーストラリアは依然として太平洋地域で最大の援助国だが、中国は「一帯一路」と呼ばれる経済圏構想のもとで多額の投資を行っており、オーストラリアを追い抜く可能性もある。パプアニューギニアだけを取っても、中国は道路建設などのプロジェクトに数十億ドルを投じると約束してきた。ただ、中国政府の約束や覚書が実現に結びつくかどうかは別問題だ。11~18年の間、中国は実際には約束額の21%ほどしか投じていない。これに対し、オーストラリアは約束額の97%を支払っている。ローウィー研究所の太平洋諸島プログラムの責任者、ジョナサン・プライク氏は、中国による実際の投資額が約束額に届くかどうかに懐疑的な見方を示す。同氏によれば、中国は口では地域への大盤振る舞いを約束しておきながら、実際の援助はパプアニューギニア一国に集中している。「中国がオーストラリアを追い抜くか確信を持てない。我々の関与の度合いは中国に比べはるかに幅広く深い」としている。中国の援助をめぐっては今年初め、オーストラリアのフィエラバンティウェルズ国際開発・太平洋担当相が、「不要な建物」や道路を建設しつつ貧困国に維持不可能な債務を押しつけていると批判していた。