ギリシャ、金融支援から脱却 市場へ復帰も改革の痛み続く

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 巨額の財政赤字を抱え欧州債務危機の引き金を引いたギリシャは20日、欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)による8年に及ぶ金融支援から公式に脱却した。国家財政の破綻(はたん)や通貨ユーロからの離脱は回避したものの、支援と引き換えに進める改革の影響は今後数年にわたって続くとみられる。ギリシャに対しIMF、欧州中央銀行(ECB)、欧州委員会は総額およそ3300億ドル規模の融資プログラムを実施。ギリシャは支援の条件として、大幅な歳出削減や経済改革を実施することで合意した。このため公務員の給与が激減し、年金の支払いは凍結され、定年も引き上げられた。消費は落ち込み、失業率は急上昇。多くの企業が倒産に追い込まれた。現在のギリシャ経済は、金融危機発生前の2007年と比べ4分の3の規模とされる。過去10年のうち8年で縮小を記録したが、今年は2%、来年は2.4%の成長がそれぞれ見込まれる。国内総生産(GDP)に対する公的債務の比率は今年の188%超をピークに低下する見通しだ。コンサルティング会社ユーラシア・グループの欧州担当責任者は「金融支援はその目的を達成した。ギリシャは投資家の信頼と市場へのアクセスをある程度回復した」と評価する一方、「広範囲にわたる構造的な経済の問題は、いまだ解決していない」「プログラムが成功したとまでは言えないと思う。ギリシャ経済が健全さを取り戻したわけではない」と分析した。IMFのラガルド専務理事は先月、ギリシャについて「より大がかりな改革への取り組みが、依然として経済の回復と継続的な成長の鍵をにぎる」との認識を示していた。