米国産大豆への報復関税、中国の農家に打撃か 米中貿易摩擦

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 中国と米国との間で緊張が高まる貿易摩擦だが、中国が報復措置として米国産大豆に対して25%の関税をかけたことが、中国国内の農家にとって大きな打撃となる可能性が出ている。米国から昨年、中国へ向けて輸出された大豆は120億ドル(約1兆3000億円)超。米国の農家からは貿易摩擦によって大きな打撃を受けるとの懸念の声が繰り返し出ているが、報復関税は中国の農家にも打撃となりそうだ。中国は世界最大の大豆購入国でもある。輸入した大豆は豚や鶏の餌などに使われる。米国産大豆は輸入の3割超を占める。関税の影響で米国産大豆の価格が上昇しており、別の輸入先を見つけるのにも苦労しそうだ。専門家からは、今後数カ月以内に貿易摩擦が解消されない場合、中国にとって大きな問題となる可能性があるとの見方も出ている。米国の農家はたいてい、中国向け大豆の約半分を10月から11月にかけて輸出するという。もし、米国産大豆が高すぎる場合、中国で大幅な大豆不足が発生する可能性がある。米国産にかわる選択肢としては、ブラジル産やアルゼンチン産の大豆があるが、完全に置き換えることは難しそうだ。大豆にはシーズンがあり、南米で作られ収穫される時期は、米国とは異なっている。また、ブラジルの農家はすでに大豆や大豆かすを最大限、中国に輸出しているとみられている。投資銀行ラボバンクのコモディティーアナリストは、米国産を考慮に入れない場合、中国での需要を満たせるだけの大豆は世界には存在しないと指摘する。一部の専門家からは、中国の輸入業者は、他国からの供給がなくなったら年内にも、関税があっても米国産大豆に戻らざるを得なくなるとの見方が出ている。そうなれば中国経済にも影響が及びそうだ。価格の上がった米国産大豆が中国の養豚業者や消費者に向かえば、インフレや生活費の上昇につながる可能性がある。